【蓄熱式脱毛器】ラシャ(Lasya)の性質について徹底解剖

レーザー機器に詳しいモアナレーザークリニック総院長が、医師目線でレーザー機器について解説します。

①使用波長について

ラシャは韓国のBluecore Companyが製造販売している単波長の蓄熱式レーザー機器です。

医療脱毛では755nm、810、1064nmのレーザーが使われることが多いですが、この機種は808nmのダイオードレーザーを使用しています。

アレキサンドライトレーザー(755nm)やヤグレーザー(1064nm)の中間のレーザーです。

波長は長さによって得意とする深さが変わります。

この機種は細い体毛でもなく、深い体毛でもない、中間的な体毛をターゲットとしていることになります。

ALMA社のソプラノシリーズやAsclepion社のメディオスターシリーズと違いヤグレーザーを使用していませんので、硬毛化対策が施されていないと考えられます。

そのため、1世代前の機種と考えて良いと思います。

ダイオードレーザーのみなのでハンドピースは軽く、施術は楽だと思われます。

②照射速度について

照射は1秒間に10ショット行うことが出来ます。

レーザーの1回の照射面積は12×20mmなので2.4cm2ということになります。

高速照射が可能なのですが、照射面積は1世代前の小型なタイプと考えることができます。

そのため、全身脱毛には時間がかかるので不向きです。

部位を限定して使用すると扱いやすいと思います。

このサイズの照射スポットは細かい部位での操作が得意です。

その点でも小部位向きだと言えます。

VIOや顔の医療脱毛は全身に比べて必要とされる回数が多いです。

そのため、VIOや顔はしっかり照射して、全身脱毛で照射量を落とせば時間もかからずに合理的に施術できます。

ただ、その場合は患者さまに全身脱毛で照射エネルギーを落としていることを説明する必要があるかもしれません。

特に全身脱毛のみでご契約される患者さまには通常より回数が必要なことを説明しなければならないでしょう。

ライバル機種はクリスタルプロ辺りでしょうか。

③ラシャの特徴について

小回りの利く照射面積で小部位が得意です。

痛みを出さずに照射できる蓄熱式としての利点があります。

女性ならこれだけで脱毛が完了できる可能性が高いです。

男性のヒゲのように深い体毛には不向きですし、アレキサンドライトレーザーの波長が含まれていないので、産毛もそれほど得意ではないと考えられます。

本体サイズも小さく取り回しも楽です。

低価格の入門機としては優れているかと感じます。

硬毛化ってなに?

以下、私の持論になります。

人の体毛には2種類あります。

毛髪のような太い毛と体毛のような細い毛です。

進化の過程で太い毛の必要性が薄れて行ったのでしょう。

今では太い毛は頭部、脇、VIO程度しか残っていません。

不必要になった太い毛は細い毛に進化しました。

これが人の体毛だと考えられます。

体毛はタンパク質です。

不必要であれば、節約したいと考えるのが遺伝子の本能です。

そのため、太い毛が細くなるように遺伝子が節約のスイッチを入れたのではないでしょうか。

しかし、体毛も一生懸命生きています。

そこにレーザーなどで中途半端にダメージが入ると、体毛本来の本能である動物の皮膚を守る役目のために体毛は節約のスイッチを切ることがあるのです。

これにより細い体毛が太く変化するのです。

これが『硬毛化』という現象です。

これを防ぐにはレーザーの波長を増やす必要があると推測されます。

そのため脱毛効率の高い短い波長だけでなく、ヤグレーザーのような長い波長を加えたレーザー機器が開発されてきたのです。

ラシャはその点、硬毛化に弱いと考えられるのです。