レーザー脱毛に弱点ってあるの?その欠点を補完する針脱毛ってなに??

クリニックで施術するレーザー脱毛はその安全性の高さや治療効果の高さから脱毛方法としては圧倒的に優れています。
しかし、盤石に見えるレーザー脱毛に弱点はないのでしょうか。
実はレーザー脱毛には大きな欠点があるのです。
その弱点を補完できるのが針脱毛なのです。
今回はモアナレーザークリニックの医師がレーザー脱毛の弱点と針脱毛について解説します。

眉

レーザー脱毛ってどうやって脱毛しているの?

医療脱毛と言えばレーザー脱毛を思い浮かべることが多いと思います。
レーザーは特定の1つの波長を持った光です。
波長が1つなので、狙った体毛のみに強くエネルギーを伝えることができます。
レーザの照射方法ですが、長い時間で体毛に照射しても効果はありません。
長い時間照射すると熱が体毛から外に逃げてしまうからです。
体毛から熱が逃げる前に体毛の温度を一気に上昇させる必要があるのです。
そのため、レーザーはミリ秒という短い単位の時間の強いパルス波として使用します。
短い時間で一気に温度を上げられた体毛は発毛に関わっている細胞にダメージを与えます。
このダメージによって細胞のアポトーシス(予定された死)を引き起こしているのです。
発毛に関わる細胞が破壊されてしまうと永久脱毛が達成されます。
レーザー脱毛は脱毛方法としては最も効率がよく、最も副作用が少ないと考えられています。

レーザーではない光を使った脱毛方法にIPL脱毛があります。
IPLで使用する光は様々な波長を含んでいます。
IPLは皮膚全体にエネルギーが散るために美容目的として存在価値が高く、脱毛としての効果はかなり低くなってしまいます。
効率が悪く、出力を上げた場合は副作用も大きくなることから医療脱毛としてIPLを使用することはないでしょう。
IPLは最近は脱毛ではなく、シミ消しの方法として注目を受けているのです。

針脱毛という脱毛方法とは・・・

針脱毛

レーザー脱毛が主流になる前の時代には、針を使って電気を流して毛根を破壊する方法が流行していた時期がありました。
この方法を針脱毛と言います。
施術部位を消毒し、冷却してから細い絶縁針を体毛に沿わせて刺し、電気を皮下に流します。
この瞬間、チクッとした痛みと共に1本の体毛の毛根が破壊されます。
このようにして、1本1本素早く丁寧に慣れたナースが施術していくのです。
どれだけ早く施術しても1分間に十数本程度が限界ではないでしょうか。
針脱毛には大きな欠点があります。
痛みが強く、施術にも時間がかかります。
毛嚢炎などの合併症の発生率も高いです。
レーザー脱毛の技術が確立していなかった時代ではこの方法は非常に効果的でした。
しかし、IPLやレーザーの登場と共に針脱毛は衰退していったのです。
では、針脱毛はすでに過去の脱毛方法なのでしょうか。
それは違います。
針脱毛は今でも非常に優れた脱毛方法なのです。
手間がかかることや料金の高さ、痛みが改善されたわけではありません。
針脱毛の利点はデザイン性の高さと、メラニンに頼らない脱毛方法ということです。
髪の生え際や眉の周りなど細かい部位の脱毛で針脱毛に勝る方法はありません。
レーザーでは細かい部位に限局させることは難しいのです。
眉の周りにレーザーを照射すると間違って眉がなくなることがあります。
これはレーザーが皮膚を透過して眉毛に吸収されることで起こります。
そのため眉の周りではレーザーは眉から距離を取って照射する必要があります。
また、眼球の周りも危険地帯です。
網膜にメラニンが含まれているからです。
失明してしまっては大変です。
針脱毛は眉の周りでは今でも現役なのです。
メラニンに頼らない方法ということでタトゥーやほくろなど色素が濃い部位での脱毛も針脱毛ならお手の物です。
そして、最後の得意技は白髪です。
白髪にはメラニンがありません。
レーザーは白い毛には吸収されないのです。
白くなったヒゲやVIOなどの脱毛はやはり針脱毛なくしては不可能です。
このようにして、今でも針脱毛は医療脱毛として人気がある方法なのです。
脱毛の主役はレーザー脱毛で、それをサポートする脱毛方法として針脱毛を施術するが良いのではないでしょうか。
レーザー脱毛と針脱毛のハイブリット脱毛が最高の脱毛方法と言えるのではないでしょうか。

モアナレーザークリニックでは残念ながら針脱毛を施術する体制が整っておりません。
今後、針脱毛の導入は積極的に検討していきたいと考えております。
体制が整い次第ご報告させていただきます。

【この記事はモアナレーザークリニックの代表医師が自ら執筆しました。】
私の専門はAGAなどの発毛治療と手術麻酔です。
毛を生やす治療と痛みをなくす治療を得意としています。
痛みを最小限にしつつ発毛細胞を居なくするにはレーザーの使い方にコツがあります。