医療脱毛で使用するレーザーにはショット式(熱破壊式)と蓄熱式があります。
痛みに関しては圧倒的に蓄熱式が優れています。
では、脱毛効果についてはどうなのでしょうか。
医学的にはショット式と蓄熱式はほぼ同じ効果だと分かっております。
産毛に関しては蓄熱式の方が効果は強いと分かっています。
これが本当だとすると蓄熱式の方が脱毛効果も痛みについても優れているということになります。
でも、蓄熱式の医療脱毛を受けて効果が少なかったという口コミも見かけることがあります。
本当のところはどうなのでしょうか。
蓄熱式医療脱毛で効果が弱い原因とは・・・
当院の脱毛機器は蓄熱式の中でも3つの波長を出力できる最高性能のものになります。
この機器でも脱毛効果が弱いということは起こりえるのでしょうか。
この機器を使うにあたって、まず考えるべきことがあります。
脱毛範囲です。
この面積を測定する必要があるのです。
面積を元に照射時間を設定するのです。
この作業は必須ですが、時間と手間がかかります。
実際はほとんどのクリニックで測定は行っていないと思います。
蓄熱式は安全性が高いので適当に標準的な面積で設定しても大きな問題は起こりません。
ただ、このやり方だと体格の大きな方では脱毛効果が弱くなってしまうのです。
そこで、標準設定に加えて、もう一つ大きな体格の方用の設定を作ります。
つまり2段階程度の設定で済ましてしまうのです。
これが本来は脱毛効果が最高なはずの蓄熱式医療脱毛で効果が弱い患者さまが出来てしまう原因なのです。
モアナレーザークリニックでは初回に必ず面積測定を行います。
各照射部位ごとに記録を作成します。
このやり方であればショット式の機器よりも、安全で、痛みが少なく、脱毛効果も高い最高の医療脱毛が可能になるのです。
蓄熱式医療脱毛は従来の熱破壊式よりも優れている?
機器の扱いを正確にすれば蓄熱式レーザーは最高のレーザーです。
痛みの強いVIOも蓄熱式で行うべきです。
ショット式を使うのはハンドピース(レーザーを照射する機器)の操作が難しい部分だけで最小限にとどめるべきです。
具体的にはお顔の細部の細かい部分やヒゲのデザインの部分程度です。
それ以外はショット式は使うべきではないと考えます。
以前のタイプの照射面積が小さい蓄熱式機器には大きな欠点があります。
それは照射にかかる時間です。
ライバルとなる新しいタイプのショット式レーザーは照射速度がかなり早いのです。
全身脱毛にかかる時間はそのままコストとして跳ね返ってきます。
しかし、新世代の蓄熱式機器はこれを克服しました。
現在では、この新世代の蓄熱式はショット式を超える照射速度となりました。
使い方に手間をかければ最高の機器は蓄熱式と言ってもよい時代となって来たのです。
ショット式では過冷却や冷却不足で火傷などの合併症が起こります。
安全性の高さからも蓄熱式が最も良いと言えるのです。
モアナレーザークリニック総院長 田坂洋介